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5業界を渡り歩いた営業マンが正直にランキングする「一番きつかった業界」と「一番人間関係が良かった会社」
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5業界を渡り歩いた営業マンが正直にランキングする「一番きつかった業界」と「一番人間関係が良かった会社」

2026-07-29 公開

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この記事を書いた人

木材商社・電機メーカー・営業代行・塾・イベント会社と、5業界で営業を経験した元営業マン(4回転職/現在は育児のため育休中)。 年収を下げての挑戦も、勢いで決めた後悔も経験。営業の転職で同じ後悔をしてほしくなくて、リアルだけを書いています。

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この記事はこんな人向け

  • 営業職でどの業界に転職するか迷っている人
  • 「きつい業界」を事前に知って覚悟を決めたい人
  • 業界ごとの人間関係の違いが気になる人

「営業がきつい業界ランキング」と検索すると、それらしい記事がずらりと出てくる。

でも、よく見てほしい。そのランキング、書いた人は全部の業界を経験しているだろうか。複数の業界を、同じ人間が自分の体で経験して比較した記事は多くない。

私は4回転職して、5つの業界で営業をやってきた。木材商社、電機メーカー、営業代行、塾(教室長)、イベント会社。有形も無形も、法人も個人も売った。

だからこの記事は、同じ人間が5業界を実際に経験した上での比較だ。サンプル数は1。統計的な正しさは保証しない。でも「同じ物差しで測った本音」であることだけは保証する。

前提:私が経験した5業界

順番業界商材主な顧客
1社目(新卒)木材商社有形(木材)工務店・建設業
2社目電機メーカー有形(家電)量販店・ホームセンター
3社目営業代行無形(クライアント商材)個人・法人
4社目無形(教育)保護者・生徒
5社目(現職)イベント会社無形(体験)法人

各業界の仕事内容は個別記事に書いているので、この記事では「きつさ」と「人間関係」の比較に絞る。

先に断っておくと、これはあくまで私がいた5つの会社での話だ。同じ業界でも会社によって全く違う。「業界そのものの順位」ではなく、「私が働いた5社の比較」として読んでほしい。

先に結果だけまとめておく。詳しい理由はこの後で1社ずつ書く。

順位きつさ人間関係の支え・濃さ
1位営業代行営業代行
2位イベント会社木材商社
3位イベント会社
4位木材商社
5位電機メーカー電機メーカー

「一番きつかった業界」ランキング

※順位は筆者の体感によるもの

1位:営業代行——きつさの種類が「物量×拒絶」

文句なしの1位だ。1日250件訪問して、成約は1件か2件。98%以上の確率で断られる毎日は、入社して最初の2ヶ月、本当に折れそうだった。

玄関を開けた瞬間に「要らん!」とドアを閉められる。「どうせ勧誘だろ」と怒鳴られる。夕方に訪問数が200件を超えても成約ゼロの日は、帰りの電車で「本当にこれでいいのか」と考えていた。

ただ、誤解しないでほしいのは、きつさと「入る価値」は別物だということ。営業としての基礎体力は、間違いなくここで一番ついた。詳しくは別記事に書いている。

→ 関連記事:営業代行会社に転職してわかった、"何でも売れる営業"になるための最短ルート

2位:イベント会社——「今週は何日寝れるか」の繁忙期

現職なので現在進行形だが、繁忙期のきつさは営業代行に迫る。年度末と年度始めが重なる時期は、掛け持ちのプロジェクトが5〜6本走る。私の周りでは、繁忙期には「今週は何日寝れるか」という会話が出るほど忙しく感じる時期もあった。

そして天候リスク。1ヶ月かけて準備した屋外イベントが、雨ひとつで消える。この「自分ではどうにもできない要因で努力がゼロになる」きつさは、他の業界にはなかった。

→ 関連記事:イベント会社の営業に転職してわかった、他業種では学べない「体験を売る」営業の本質

3位:塾(教室長)——きつさの正体は「感情の重さ」

物量なら営業代行、体力ならイベントだが、塾のきつさは質が違う。**背負っているものが「子どもの将来」**なのだ。

模試の結果が出ない受験生の保護者から、声を震わせて電話がかかってくる。企業営業のクレームは「金額」や「納期」の話だが、ここでは相手の感情の大きさがまるで違う。「売上のための提案」と「生徒のための提案」の境界線で毎回自分と向き合うしんどさもあった。

→ 関連記事:教育業界営業のリアル【塾の教室長経験者が語る、やりがいと大変さ】

4位:木材商社——新卒には「7ヶ月間の沈黙」が一番堪えた

顧客は年配の職人や建設業のベテラン。新卒の若造は、まず相手にされない。担当した工務店の親方には、最初の半年間ほぼ話を聞いてもらえなかった。初めて注文の声がかかったのは7ヶ月目だ。

木材は品質にムラが出る素材なので、クレームも多い。現場で怒鳴られたこともある。ただ、今振り返ると、このきつさは「時間が解決してくれる型」だった。信頼さえ積めば、確実に楽になっていく。

→ 関連記事:商社営業のリアル【木材商社で3年働いた経験者が語る仕事内容・年収・向き不向き】

5位:電機メーカー——きつさは「もどかしさ」型

順位は最下位だが、楽だったわけではない。メーカー営業のきつさは、物量でも感情でもなくもどかしさだ。

価格決定権は本社にあり、その場で動けない。自社商品しか売れないので、弱みと向き合い続ける。自分がどれだけ動いても「店頭で売れる」までは数字にならない。大手量販店のバイヤーとの商談前夜は、最初の3ヶ月、眠れないこともあった。

ただ、身体的・精神的な消耗という意味では、5社の中で一番マイルドだったのは事実だ。

→ 関連記事:電機メーカー営業の仕事内容【経験者が語るリアル・きつさ・向き不向き】

「一番人間関係が良かった会社」ランキング

※順位は筆者の体感によるもの。ここで言う「人間関係の良さ」は、教え合える関係・相談のしやすさ・関係の濃さを基準にしている(塾のように、社内は良好でも対顧客の心理的負担が大きい場合はそれも加味した)。ハラスメントの有無のような「職場の安全性」の話ではなく、「人間関係の支えをどれだけ感じたか」の比較だ。

1位:営業代行——「教わる・教える」の関係が一番濃かった

意外に思われるかもしれない。きつさ1位の会社が、人間関係でも1位だ。

ここは初めて「年下の上司」についた会社だった。身構えていたが、営業力が高く素直に尊敬できる相手で、「年下だから」という壁は働き始めるとすぐに消えた。一番苦手だったことを、この上司に教わった。

同じ環境で毎月安定して成約を取る先輩を間近に見て、「差があるなら埋める方法があるはずだ」と思えた。そして自分が成果を出せるようになった後は、後輩にノウハウを教え、一緒にロープレを重ねた。その後輩は主任に昇格した。

教わって、教えて、チームで成果を出す。この関係の濃さは5社で一番だった。1日250件の物量の日々を折れずに続けられたのは、この人間関係があったからだと思っている。

→ 関連記事:後輩が主任に昇格した瞬間に気づいた、「人を育てること」の本当の意味

2位:木材商社——辞めて9年、今でも「戻ってきていい」と言われる

タイプの全く違う2人の上司がいた。喋り好き・飲み好きの所長と、寡黙でコミュニケーションが苦手な部長。この2人の両方から信頼してもらえた。辞めて9年近く経つ今でも飲みに行く関係で、「いつでも戻ってきていい」と言われている。私が経験した5社の中で、退職後もこれほど関係が続いている会社はほかにない。

ただ、正直に付け加えると、同じ職場でも、同じ上司とうまくいっていない先輩もいた。後輩想いの良い人だったのに、だ。同じ会社・同じ上司でも、関係のあり方は人によってまるで違う。この話は後述する。

3位:イベント会社——年下の上司と「相互リスペクト」の関係

現職の直属の上司は年下だが、営業力を素直に尊敬して教わっている。一方、私生活では自分が先輩なので、逆に相談を受けることもある。この「お互いに教え合う」関係は心地いい。

→ 関連記事:年下の上司とどう働くか|営業代行とイベント会社で「2回」年下上司についた私の結論

4位:塾——社内は良好、ただし「矢面に立つ」構造

講師には感謝を伝え、過ごしやすい環境を作ることを意識していた。協力してくれる講師が多かったのは、その積み重ねだと思っている。社内の人間関係は悪くなかった。

4位にした理由は、教室長という仕事の構造上、保護者の感情の矢面に一人で立つ場面が多いからだ。社内より「対顧客の人間関係」の消耗が大きかった。

5位:電機メーカー——ドライだった。でも、恩人はいた

5社の中では一番ビジネスライクな空気の会社だった。商習慣が整理されていて仕事は進めやすいのだが、飲みに行き、相談し合うような濃い関係は、他の4社ほどは生まれなかった。それが最下位の理由だ。

ただ、これも正直に書いておきたい。ここにはすごく優しい上司と、かなり厳しい上司がいて、私はあえて厳しい上司の方に教わりに行った。結果、営業ノウハウを教えてもらえて、苦戦しているときにはヘルプに入ってくれるようになり、最後は社長に掛け合って給料を上げてくれた

最下位でも、恩人はいる。この順位は「関係の濃さ」の相対評価であって、「悪い会社」という意味ではない。

5業界を比べてわかった、2つの結論

結論1:一番きつかった会社が、一番人間関係が良かった

ランキングを並べてみて、自分でも驚いた。きつさ1位の営業代行が、人間関係でも1位。逆に、消耗が一番マイルドだった電機メーカーが、人間関係では最下位だ。

「きつい業界=ブラックで人間関係も悪い」というイメージは、少なくとも私の経験には当てはまらなかった。私がいた営業代行では、きつい環境だからこそ教え合い、支え合う関係が濃くなった。「きつさ」と「人間関係」は別の軸で見るべきだ。

結論2:人間関係には「自分の動き方」で変えられる余地がある

木材商社では、同じ会社・同じ上司でも、関係のあり方は人によってまるで違った。

私がやったことは単純で、所長には無駄話までしっかり反応し、部長には頼まれたことを必ず達成した上で相手が仕事しやすい工夫を足した。相手のタイプに合わせて動き方を変えただけだ。それで2人の上司から信頼してもらえた。

もちろん、ハラスメントのような構造的な問題は、本人の動き方で解決すべきものではないし、環境や相手との相性は選べない。ただ、通常の職場であれば、「入った後の自分の動き方」で関係が良くなる余地は確かにある。この変数を持っておくと、会社選びを運任せにしなくて済む。転職後の最初の3ヶ月の過ごし方にも直結する話だ。

→ 関連記事:転職後の最初の3ヶ月が、その後のキャリアを決める。4回の転職で学んだ「入社直後の動き方」

業界選びにどう活かすか

最後に、このランキングの使い方を書いておく。いずれも「私がいた会社での体感」が前提なので、実際に応募するときは求人ごとに業務量・教育体制・裁量を必ず確認してほしい。

  • **物量型のきつさ(営業代行)**は、私の場合、若いうちの「営業力の筋トレ」として買う価値があった
  • **体力型のきつさ(イベント)**は、刺激と引き換え。私の体感では、ルーティン好きには合わない
  • **感情型のきつさ(塾・教育)**は、人の成長がやりがいになる人向きだと感じた
  • **信頼構築型のきつさ(商社)**は、私の場合は時間が解決した。腰を据えられる人向き
  • **もどかしさ型のきつさ(メーカー)**は、組織で動くことを楽しめるかどうか

「きつくない業界」は、少なくとも私が経験した範囲では見つからなかった。あったのはきつさの種類の違いだけだ。自分がどの種類のきつさなら耐えられるか——業界選びで本当に考えるべきは、そこだと思う。

→ 関連記事:有形商材と無形商材、営業の転職で有利なのはどっち?両方やった私の正直な結論

まとめ

  • 一番きつかったのは営業代行(物量×拒絶)。ただし営業力は一番ついた
  • 一番人間関係が良かったのも営業代行。「教わる・教える」の関係が一番濃かった
  • 一番きつい会社と一番人間関係が良い会社が同じだった。少なくとも私の5社では、「きつさ」と「人間関係」は連動しなかった
  • 人間関係には自分の動き方で変えられる余地がある(ハラスメントのような構造的な問題は別)
  • 業界選びは「きつさの種類」で選ぶ。耐えられる種類は人によって違う

求人票にも、口コミサイトにも、この「きつさの種類」は書いていない。5業界を回った人間の本音として、あなたの業界選びの物差しのひとつになれば嬉しい。


※本記事は筆者の実体験をもとに作成しています。会社名・個人名・特定できる情報はすべて匿名化しています。

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